ー今回、「運動学実習」の授業でSPLYZA Motionを取り入れた授業を行ってみて、先生としての手応えはいかがでしたか?生徒さん達の反応なども合わせて教えていただければと思います。
伊能先生:
はい。まずは生徒達により前のめりになってもらうためにも、理学療法の現場において定量的なデータや客観的な数値などを、最新のテクノロジーやアプリを使って講義をできないかなと考えていたところ、SPLYZA Motionというツールを知りました。
今回はSPLYZA Motionの操作デモも授業内で行っていただきましたが、アプリに撮影した動画を読み込ませて処理されたあと、スティックピクチャーが表示された時には生徒達からどよめきが起きていました。それほど、彼らにとって刺激的な講義になっているなと感じました。
ー生徒さん達のプレゼン発表含め、3回ほど講義を拝見させていただきましたが、みなさんとても積極的に取り組まれていた印象です。
伊能先生:
講義では「CSVへの書き出しからグラフ化を行う」という部分までは彼らに伝えましたが、必要以上に情報を与えず最低限のインプットしか行いませんでした。それにも関わらず、生徒達はグループワークを通じてメンバーやりとりを行いながら試行錯誤しつつ、スライド資料へのアウトプット含めてプレゼン形式での発表まで持っていけました。まずはそこに価値があると思っています。
今後はより良い方向にプレゼン手法を改善したり、あとは例えば「スタートを揃えて距離や角度を見る」など、データをきちんと見る力をつけてもらえれば良いなと思います。
ー実際に、生徒さん達が「経験して学ぶ」ことの重要性を知るきっかけになったという事ですね。
伊能先生:
そうですね。講義の題目として「運動学実習」とある通り、座学だけでなく生徒達が経験をして学ぶことをテーマにしていますので、今回SPLYZA Motionを採用したのはとても効果的だったと思います。
ー今後もSPLYZA Motionを利用した授業のカリキュラムが予定されていると伺いました。
伊能先生:
はい。今回の「歩行動作」に加えて、今後は「椅子からの立ち上がり」や「寝返りからの起き上がり」といった動作も分析していこうと考えています。
ー最後に改めて、SPLYZA Motionを利用するメリットを教えてください。
伊能先生:
動作分析を行うための専門的なツールは非常にコストが高く、そういった設備や環境を準備できるのは限られた医療施設や学校だけです。全員が平等にシステムを利用し、特定の動作分析を行うことができるようになったのはSPLYZA Motionの費用面も含めた利用用途の幅広さにあると思います。実際に専門機器は想像を超える金額がかかりますし、1人1人がツールに触れて、操作をして分析を行うという「経験」を得ることが可能になったのは、理学療法の現場にとっても非常に大きな助けになると思います。
ーこれまでの「見る」「聞く」だけの状況から、より「探求する」というアプローチが身近になったという事ですね。
伊能先生:
はい。誰もが知的好奇心が旺盛で、少し話を聞いただけで大枠を理解してどんどん学びを深めていける訳ではありません。「学びたいのに学ぶ方法がわからない」人や「知識を得てもそれをどう活かして良いか判らない」人には、SPLYZA Motionのようなツールを積極的に活用してもらって、”学び”や”気付き”を自分自身で得てもらえればと願っています。